甘酒漬け鶏肉 フライパンで時短焼き
忙しい日でも手軽に、甘酒でやわらか鶏肉
日々の食事作りは、特に仕事などで疲れて帰宅した後には大きな負担となることがあります。それでも健康を考えると、手軽に栄養バランスの良い食事を用意したいと考える方もいらっしゃるでしょう。
発酵食品の一つである甘酒は、飲むだけでなく料理に使うと食材の旨味を引き出し、特に肉を驚くほどやわらかくする効果が期待できます。今回は、この甘酒の特性を活かし、少ない工程で簡単に作れる鶏肉の時短レシピをご紹介します。
甘酒が鶏肉を美味しくする理由
甘酒は、米麹や酒粕から作られる日本の伝統的な発酵食品です。米麹から作られた甘酒には、アミラーゼやプロテアーゼといった酵素が含まれています。これらの酵素は、米のデンプンやタンパク質を分解します。
特にプロテアーゼは、肉のタンパク質を分解する働きがあり、この作用によって肉の繊維がほぐれ、やわらかくジューシーな仕上がりになります。また、甘酒に含まれる自然な甘みと旨味が、調味料としての役割も果たし、深みのある味わいを加えます。
甘酒漬け鶏肉のフライパン焼き
このレシピは、下準備をして漬け込んでおけば、あとはフライパンで焼くだけの非常にシンプルな工程です。包丁を使うのは鶏肉をカットする際のみで、洗い物も少なく済むため、忙しい日のメインディッシュに最適です。
材料(2人分)
- 鶏もも肉または鶏むね肉:1枚(約250g)
- 米麹甘酒(ノンアルコールタイプ):大さじ3
- 醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- おろし生姜(チューブでも可):小さじ1
- サラダ油:大さじ1/2
作り方
- 鶏肉は余分な皮や脂肪を取り除き、厚さが均一になるように開き、大きめの一口大(3〜4cm角程度)に切ります。厚さがありすぎる部分は開いてください。
- ボウル、またはポリ袋に甘酒、醤油、みりん、おろし生姜を入れ、よく混ぜ合わせます。
- 1で切った鶏肉を2に加え、全体に調味料が絡むようによく揉み込みます。ポリ袋を使うと手が汚れにくく、均一に漬け込めます。
- 最低30分、冷蔵庫で漬け込みます。時間がなければ15分程度でも構いませんが、30分以上置くとより味が馴染み、やわらかさが増します。前日の夜に漬け込んでおくと、さらに味が染みて美味しくなります。
- フライパンにサラダ油を熱し、中火にします。4の鶏肉を袋から取り出し、皮目を下にして並べ入れます。漬け汁は加えず、鶏肉だけを焼いてください。
- 皮目に美味しそうな焼き色がつくまで、片面を4〜5分焼きます。
- 裏返して蓋をし、弱火にしてさらに5〜6分蒸し焼きにし、中まで火が通っていることを確認します。竹串などを刺して透明な肉汁が出れば火が通っています。
- 蓋を取り、火を少し強めて全体をさっと混ぜ、余分な油を拭き取って完成です。
時短と手軽さのポイント
- ポリ袋活用: 調味料を混ぜる工程から漬け込みまでポリ袋一つで完結し、洗い物が減ります。
- 漬け込み: 漬け込む時間は調整可能ですが、放置している間に別の作業ができるため効率的です。
- フライパン一つ: 焼く工程はフライパンのみで完結します。
- シンプルな味付け: 甘酒の甘みと旨味があるため、複雑な調味料は不要です。
アレンジのヒント
- 一緒に玉ねぎやピーマンなどの野菜を加えて炒め合わせると、ボリュームアップし彩りも良くなります。鶏肉を焼く途中で野菜を加えてください。
- お好みで仕上げに七味唐辛子や黒胡椒を振ると、風味が変わります。
- 甘酒の種類によって甘さが異なるため、お好みに合わせて醤油やみりんの量を調整してみてください。
まとめ
甘酒を使ったこの鶏肉レシピは、特別なテクニックや時間をかけなくても、驚くほどやわらかく旨味たっぷりの一品が完成します。忙しい日の夕食に、ぜひこの手軽な発酵食品活用法を取り入れてみてはいかがでしょうか。手軽に健康的な食生活を続けるための一助となれば幸いです。